写真構図におけるバランスに...

写真構図におけるバランスについて考える

blance

写真の構図においてバランスが大切なのは当たり前のような気もしますが、写真構図について語るとき、バランスについては以外と語られません。フォトグラファーが構図を決めるとき、意識的であっても、そうでなく感覚でやっているとしても、画面上のバランスは必ず考慮している要素のはずです。

今回の記事では、構図の基本とも言えるバランスについて紹介したいと思います。

左右のバランス

写真の構図をバランスがとれていると言う場合、画面の右側と左側が同じだけ視線を集めているといえます。

これが左右だけの特権というか、バランスは左右がより左右する(笑)というのが面白いポイントです。つまり上下のバランスは左右ほどの意味がないのです。シンメトリーと言う時に左右対称だけを指して上下対称を指さないことからもそれは分かります。被写体が画面下側に偏っていても、左右対称であればバランスのある画面になるのです。

バランスと安定感

バランスのとれた画面を見た時に感じるのは「安定感」です。バランスがとれていることで、安定感のある写真に見えるのです。例えば以下をご覧ください。

balanced inbalanceもちろん人それぞれの感じ方があるとは思いますが、多くの方が上の図の方により安定感を感じるはずです。上の方が「安定感がある」「静か」「調和」などのキーワードを想起させます。

上の方が好きか下の方が好きかということになると、個人の好みになってしまうと思いますが、上の方を好む人が多いということと、「安定感」を出す事ができるということは覚えておいて損は無いでしょう。

シンメトリー構図について

シンメトリー、つまり左右対称の構図はバランスのとれている構図の最たる物です。写真においてのシンメトリーは、完璧な左右対称ではなく、メインの構図が左右対称ということです。写真は実際の世界を切り取るもので、実際の世界にはピクセル単位で全く左右対称なものなどないからです。

symmetry

例えば上の例では、真ん中に被写体があり、シンメトリーになっています。バランスのよさ、安定感のある写真です。

シンメトリー構図の問題点は、左右対称のシーンが実際はとても少ないということです。また建築写真などシンメトリーが作り易いジャンルのフォトグラファーの場合、シンメトリーを使いすぎると全ての作品が同じようになりつまらないポートフォリオになってしまうでしょう。

左右対称でないバランスの取り方

バランスがとれている構図はシンメトリーだけではありません。例えば下の写真をご覧ください。

assymetry

左右対称ではありませんが、バランスの良い構図になっています。右上の太陽に負けないくらい、左下の波の線にインパクトがあるからです。

このように、シンメトリーでなくてもバランスをつくることはできます。バランスが良い構図にするには、画面の右半分と左半分に同じだけのウエイトがあるようにするのが肝であるとわかります。

視線を集める要素

左右のバランスを取るには、左右に同じだけのウエイトが必要なのがわかりました。では、そのウエイトとなるもの=視線を集める要素にはどんなものがあるのでしょうか。

  • コントラストのある場所
  • フォーカスの合っているもの(特に他の物がぼけている場合)
  • 明るい所
  • 暖色のもの
  • 大きな物
  • 人間・動物
  • 被写体の眼と視線
  • 構図上の線

これで全てというわけではありませんが、このあたりが大きな要素になります。画面を作る時に、これらを意識して全体のバランスをとっていくということになります。