人物写真の撮影で、被写体が...

人物写真の撮影で、被写体がやりやすい雰囲気を作るためのコツ

ポートレイト撮影でも、その他のジャンルの撮影でも、被写体に人物を使う場合に重要なのが、被写体となる人物が良い状況で仕事ができるかどうかということです。

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「良い状況」というのは、ポートレートであれば何と言ってもリラックスしていることが大事です。緊張しすぎると表情が強ばったりしていい表情が捉えられないことも多いです。

広告やファッションフォトグラフィーの場合はリラックスだけでなくある程度の緊張感が必要ですが、この場合は経験のあるプロのモデルを使うのでそこの部分は相手もよく分かっています。

どちらの場合であれ、相手が写真の被写体として活躍するために、写真家が仕事のしやすい雰囲気を作る必要があります。

今回はそんな人物を撮る時に相手をやりやすくさせるコツについてです。

1.事前に撮影について説明する

人は何が起こるか分からない時に必然的に緊張します。もし被写体が撮影に慣れていない人の場合、それはなおさらです。

「これから何が起こるか」を説明してあげる事で被写体は心の準備ができ、安心できます。

理想的なのは、撮影前にお茶を飲みながら一緒に座る時間を取り、そこで話しながら説明することですが、本当に簡単な流れの説明だけでも大分違いますので、時間がない場合でも短く流れを教えてあげるといいでしょう。

2.自信のある写真家として振る舞う

経験豊富なモデルでも、一般の人でも、これから自分の写真を撮る写真家が機材の使い方がわからないような素振りを見せたり、オドオドしていると「この人大丈夫かな?」と心配になり、それが緊張に繋がります。

「私はこの人を使って良い写真を撮るんだ」という絶対の自信と決心のもとに現場に向かいましょう。使う機材に慣れていない、撮影の行程で分からない部分がある、などの場合は徹底的に予習してください。

撮影中にどんな質問をされてもしっかりと答えられないようでは被写体も安心して自分の撮影を任せられません。

3.本当にいいと思った事を褒めよう

人物撮影で被写体を褒めるのは当然の工程の一つですが、褒める時は自分が本当にいいと思ったことに関してにしましょう。この理由は2つありますが、まず一つは「この人適当に褒めているな」ということは他人にすぐ伝わるということです。被写体にこういう印象を与えると信頼関係が揺らぐので避けるべきです。

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もう一つの理由は、自分のイメージに近い表情やポーズを褒めることで、よりそちらに近づけさせるためです。

被写体は自分のことが見えないので、自分がうまくできているのかどうか、今撮影はうまくいっているのかどうか、分からないのです。最初にお話した通り、分からないことはそのまま緊張に繋がるので、いい方向性に行ったら褒めることで、撮影に方向性を与えることができます。

4.できれば名前で呼ぶ

これはよく言われる事ですが、私も本当だと感じています。

例えば子供撮影の場合、「ハイ、こっち向いて」と「〜君、こっち向いて」だと実際に向いてくれる割合が違います。

これは大人でも同様で、「〜さん」と名前を呼ぶ事でリラックス度が違ってきます。今までやっていなかった方は試してみてください。

5.ネガティブ表現は使わない

これは本当に大事です。

例えば右向きのプロファイルがあまりよくなかった場合、「右、あまりよくないなあ」とは絶対に言ってはいけません。

「今度、左向いてみてください」と言えばいいだけなのです。「よくない」「ダメ」などの指摘をするのは避けましょう。

余談ですが、私はネガティブ表現を悪魔のように避け続けた結果、普通の友達と普通の会話をしている時でもあらゆるネガティブ表現をしなくなり、「ポジティブな人」というレッテルを貼られています(笑)。

オマケ. (プロ向け)アシスタントに優しくする

アシスタントに優しいフォトグラファーの方が、被写体はやりやすいです。

たまにアシスタントに怒鳴り散らすプロのフォトグラファーとかディレクターがいますが、あれは特殊な場合を除いて悪い効果の方が大きい気がします。

怒鳴るまでいかないまでも、ネチネチ嫌みをいうのでも現場の雰囲気に悪い貢献をしていると思います。

したがって、アシスタントがミスをしても(少なくとも被写体の前では)優しく接するように心がけましょう。

被写体の前で怒った方がいい特殊な場合は、被写体がケガをする可能性のあるようなミスをしたときとか、モデルや外注スタッフが仕事を舐めきっていてダラダラしているが本人を叱責できない時にアシスタントを(合意の上で)スケープゴートにする時くらいでしょうか。これについては賛否両論あるかと思いますが…

あ、人物写真を撮り終わったら、編集の時にLightroomポートレートブラシセットを使うのを忘れないでくださいね(宣伝)。