100年前(大正時代)の廃...

100年前(大正時代)の廃屋から見つけたネガに写っていた、その屋敷の人々の生活と現在の様子を掛け合わせた写真作品

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日本の郊外などでは決して珍しくない廃墟・廃屋。通常ガラクタだと思われているこれらの廃墟に魅せられる人がいます。

その一人が、フォトグラファーのヘイミッシュ・キャンベル(Hamish Campbell)さんです。

キャンベルさんが特に惹かれたのはある大正時代に建てられた、洋館と日本式家屋を折衷したようなユニークな建物の廃墟でした。この朽ち果てた廃屋の2階の小部屋に、以前この家に住んでいた人のものであろうガラス版のネガが眠っていたからです。この部屋は約100年前は暗室として使われていたのであろうことが推察されます。

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キャンベルさんとこの廃屋との出会いはこの動画をどうぞ⬇

ネガに写っていたのは、この家に住んでいた家族の生活の様子でした。この廃屋が造られている途中や新築の状態での記録写真も残っており、現在の廃屋になった状態の場所でその写真を見ると、何とも言えない感情が浮き上がってきます。

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キャンベルさんが言うには;

「廃墟のイメージを見た人はよく、何か悲しい事件があったせいでその場所が廃墟になったと想像する傾向があるが、実際はとても静かで平和な最期を迎えている事が多い。特にこの廃屋に関して考えてみる時、私は静かで優しい時間を想起する。もちろんこれは、大正時代の写真家が残した幸せな家庭生活の証拠写真があるからでもあるが。」

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キャンベルさんは廃屋のある自治体とコンタクトを取り、この家族の子孫を探しているところだそうです(現在のところ未だ見つかっていない模様)。もし親戚の誰かが見つかれば、この残された写真を高画質アーカイブにしたものを渡したいと思っているそうです。

これらの写真は5月29日までシドニーのArtsite Galleryで展示されるそうです。また、一部はオンラインギャラリーでも見る事が出来ます。

 


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