撮影用テントブースは物撮り...

撮影用テントブースは物撮りのライティングに使う価値はあるか?

tentbooth

静物や商品写真を撮るときに最も重要なのはライティングです。静物写真家や商品撮影のプロはみんな照明のセッティングに神経を使っています。

このジャンルに脚を踏み入れようとする人がまず直面するのが、ライティング機材の導入もしくはアップグレードの必要性です。とりあえず今持っている普通の写真照明では満足できないので、物撮り用に新しく機材を入れたい。そこで色々と調べるとして必ず出てくるのが、テントブースというやつです。

売っているテントブースの横には、そのテントブースを使って撮ったきれいな物撮りの写真があります。…おお、こんなにきれいなものが撮れるのか! と思いながら、本当かな? という疑いの気持ちもあったりします。

今回はそんなテントブースの長所と短所についてです。

テントブースとは

テントブースはライトテントとか、撮影用ボックスだとか、ミニスタジオだとか、店などによって色々な名称で呼ばれるようですが、要はワイアフレームに薄い白い布を貼ってテントのような形にした撮影機材です。

白い布で囲う事によって、外からの光を拡散(ディフューズ)させてテントの中を柔らかな光で満たすことができます。テントの中に物を置き、テントの入り口からカメラで狙うことによって、きれいに物撮りができるという仕組みです。

テントブースは大小様々なサイズのものがあり、量販店などでよく見かける一般的な物は30~60cmくらいの大きさです。

テントブースの長所

テントブースの売りはライティングのプロセスそのものをシンプルにし、柔らかな光を被写体の周りに簡単に行き渡すことができるということです。

これは本当にそうで、どこに光源を置いても、テントブースを通す事でそれなりにいい感じのライティングにすることができます。

なので、例えば家の通常の照明や小さなランプなどを使って撮影をするとしても、テントブースを使えばホットスポットを消す事ができ、テントブースを使わない時に比べて確実にいい結果が得られます。

ここから、テントブースは商品をネットに出す時の物撮りを自分でしたい小規模事業者の方や、静物を撮ってみたいけどシリアスな照明機材に投資をするほどではないという方にはぴったりということが言えるでしょう。

実際、オークションサイトやネットマーケットなどで出品されている商品写真の多くはテントブースを使って簡単に撮られているものです。

例として、テントブースと通常のカスタムライティングで撮った物撮りを比べてみましょう;

テントブースでの撮影。
テントブースでの撮影。
通常のカスタムライティングでの撮影
通常のカスタムライティングでの撮影

上がテントブース、下がテントブースなしでライティングしたものです。

テントブースのもののほうが通常の商品撮影としてはいい気がします。もちろんカスタムライティングでは自分で調整出来るのでテントブースのものとほぼ同じ効果を作り出す事は可能ですが、ただテントブースに入れるだけであまり照明を工夫する事無く手軽にこの効果が出せるのは明らかな長所だと言えるでしょう。

また、この手軽さの結果でもありますが、ずっと一貫して同じ効果が得られるというのも大きなアドバンテージです。テントの外の照明を変えなければ、テントの中のものを変えるだけでなにを撮っても同じ効果が持続するので、多くの物を出品しなくてはいけない方にとっては本当に助かる点だと言えるでしょう。

テントブースの短所

このようにとても便利なテントブースですが、当然短所もあります。

それは、テントブースがテント型・箱型であるということです。

つまり、中のスペースが有限で、ブースの外の物は写らず、カメラはブースの入り口の限られた場所からしか狙えないということです。

背景を使った写真? 撮れません。 ライティング技術を使ってクリエイティブな効果を狙ってみたい? できません。アングルや角度の工夫は? かなり制限が大きいです。

つまりテントブースは、クリエイティブな写真を撮りたい人には向かないのです。

「オークションサイトにわかりやすい商品写真を上げる」という用途には向いていますが、「クリエイティブな物撮りをする」ということに関しては制限が多すぎて向いていません。

「でも、商品撮影にクリエイティブも何も無いでしょう?わかりやすく撮れていればいいじゃないですか」

という声が聞こえてきます。しかし物撮りは奥が深いですよ…

例えば以下の例を見てみましょう。

テントブースで撮影
テントブースで撮影
カスタムライティングで撮影
カスタムライティングで撮影

もちろん好みの問題はあると思いますが、通常クライアントワークでは下の方が物撮りとしては好まれます。

箱の中にものを置く場合、その箱が邪魔をして自由に光の調整ができなくなり、カスタムライティングの時のように瓶やジュエリーを美しく撮るのはとても難しくなるでしょう。

まとめ

テントブースの長所

  • 普通のライトや小さなランプでもいい感じな撮影照明を作る事ができる
  • 同じ効果を手軽にコンスタントに作れる

テントブースの短所

  • クリエイティブな撮影には向かない

 

判決!

多くの商品写真を効率的に上げるのが目的なら買う価値あり!

シリアスな静物写真家、クリエイティブな商品写真家を目指すならテントを使わないライティングの技術を磨け!