忘れられた芸術、手彩色写真...

忘れられた芸術、手彩色写真の美しさをマスター彩色師と共に振り返る

colourist

1950年代ではカラー写真はまだ生まれたての技術であり、まだまだ白黒写真が一般的な時代でした。

その時代では、白黒写真に色をつけるためにプロのカラリスト(彩色師)が手で彩色をしていたのです。

しかし、彩色師の手によって美しく彩色された写真は写真を撮った写真家のサインが入れられ、博物館の壁や雑誌の表紙を飾る事はあれど、実際に彩色した職人にスポットライトがあたることはありませんでした。

短編動画「The Colourist」は、そんな1950年代に活躍していた彩色師グレース・ローソン(Grace Rawson 御年83歳)さんにスポットを当てた短編で、83歳のローソンさんが昔を語りながら見事な筆致で写真を彩色していく様子を見る事ができます。⬇

手彩色写真は20世紀の前半から中盤にかけて、西洋諸国ではプレゼントとして中流階級に好まれました。その後カラー写真の一般化に伴い急速に衰退し、今ではほぼ見る事はありません。

齢83歳で今でも鮮やかな筆致で手彩色の写真作品を制作するグランドマスターの作品を見ていると、その時代に生きていなくともなぜかノスタルジックな気持ちになってきてしまいます。

忘れられていく芸術とそれを極めた芸術家へのオマージュのこもった、素敵な短編です。