新しい高額なレンズがどんどん出て来るカメラ市場では、自分が欲しいレンズを購入しようとするとかなりの出費を要してしまいます。そこで、多くの写真愛好家が中古レンズを求めることが増えています。今回の記事では、中古レンズを買うのはどういうメリットがあるのか、また、買う際に参考になるガイドをお送りします。
なぜ、中古レンズを買うのか?
中古レンズを買う第一の理由はもちろん、その値段です。中古レンズは新品の30%オフくらいで買えるものが結構あり、ものによってはそれ以上の値引きで買える物もあります。高額なレンズを購入したい時はこれは大きいです。
しかし、その分リスクもあります。中古品は値段が安い分、粗悪品を掴まされる危険性が常にあるのです。それをどう避けるかがポイントとなります。
誰かが一度売ったという事は、欠陥品だということじゃないの?
そうとは限りません。むしろ、「このレンズ壊れたから誰かを騙して高く売りつけたい」という理由でレンズを売る人は圧倒的に少数派でしょう。
基本的に、正当にレンズを売る理由はいくつか考えられますが、例えば持ってはいたけれど全然使わなかったから売ったり、自分の撮影スタイルと違うからズームレンズを売って単焦点レンズを買ったり、野鳥の撮影だけに集中することに決めたから広角レンズを全部売ったり、キャノンからニコンに鞍替えするからキャノンのレンズを全て売ってニコンに買い替えたり、といったことは以外とよくあることなのです。
なので、「中古だから」という理由で粗悪品なわけではないということを知っておく事は重要です。もちろん、中には粗悪品もありますので必要な注意は払うべきです。
中古レンズ購入の注意点
1.信頼出来る場所で買う
当たり前かもしれませんが、これをしっかりするだけで9割の悪質なケースは防げると言えます。ちゃんと実物が確認できて店員が色々と親切に教えてくれる店舗がまず一番安心でしょう。そういった店舗は買い取りの時にしっかりと品質をチェックしていることも多いです。条件付きで返品可能なところもあり、そういった保証やアフターサービスが充実しているところを選びましょう。
また、ネットで買う場合も同様に、ちゃんとしたショップであるかを確認して買うのがいいでしょう。大きい所ならばネットでも十分にいいところがあります。ここでもやはり返品や保証、アフターサービスの充実を見るといいでしょう。
2. ラップトップを持っていく
ラップトップを持っていくと、試し撮影した画像を大きな画面で確認できます。ここでオートフォーカスの乱れなどがすぐわかります。
3. 黙視確認
レンズにカビ(汚れ)、ほこり、傷がないかしっかり目で見て確認しましょう。一番いいのがレンズに近くの電灯やスマートフォンを使い光を通してみると、とてもわかりやすいです。
小さな傷や埃があるからといって、すぐにそのレンズがダメになるわけではありません。全くクオリティに問題のない程度の傷もありますし、埃を取り除くこともできます。ポイントは、傷の影響がどの程度のものか、また、その傷の分が価格に反映されているか、という点です。
ダメなのはカビとヘコみです。カビがある場合は取り除くのが難しいのでやめておくのが無難ですし、ヘコんでいるものは落とした可能性が高いので、中のメカニックの部分がダメージを受けている可能性が高いです。
4.カメラに装着し使ってみて確認
カメラに付けてみて、フォーカスやズームリングを回して見ましょう。ここのゆるさでどれくらい使われていたかがわかります。長く使えば使う程簡単に回りますが、それでもある程度の抵抗を感じなければいけません。たまに明らかにゆるゆるのものがあるので、こういったものは注意する必要があります。
また、絞り羽根にオイルマークがないかなども確認しましょう。
5.オートフォーカスを確認
カメラやレンズによって速度などが違いますが、必ずスムーズである必要があります。ちゃんと自分の期待通りに動くか確認しましょう。
また、シングルとコンティニュアスの両方で、最短焦点距離からインフィニティフォーカスまで確認するのがいいでしょう。
最後の一言
こんないいレンズがこの値段で!? 怪しい… とか、なんとなくイヤな予感がした、とか、そういった時は直感を信じてやめるのが得策です。こういったときは大体自分の感覚は正しいですから。