人物写真の構図には基本パターンがあります。今回は何度も使えるポートレート撮影用の構図パターンを4つ紹介します。
人物撮影の基本構図1:ワイドショット
ワイドショットはクロースショットよりも多くの要素を考える事になり、難易度が上がる事もありますが、人物撮影においては「被写体と関係のあるロケーションや物を入れこむ事が出来る」という大きなプラスがあります。
ポートレイトにおいては、その人物の個性を写真に出せるかどうかは多きンポイントとなります。ワイドショットにして、人物を画面の1/3くらいの場所に配置しましょう。残りの2/3が人物をより深く見せるようなロケーションを選びましょう。
人物撮影の基本構図2:上半身
人物を胸か腰で切る事によって、よりタイトな構図にすることができます。これによって、人物撮影で最も重要な2要素である眼と手がより前面に出て来るようになります。
この上半身ポートレイトの場合は、人物と背景の画面に占める割合が大体半々になるような感じにするのが基本です。
散らかっていない背景を選んで、被写体深度を浅めにして背景を若干ぼかすのが基本です。黄金ルールである「被写体をど真ん中に配置するな」がここではとても役に立ちます。もちろん場合にもよりますが、人物を中心から少しずらすのが基本だと言えるでしょう。
人物撮影の基本構図3:フレームを埋めるバストショット
人物撮影初心者の犯しやすいミスとして、人物以外の何も無い空白が多すぎるというものがあります。素人が撮ったと一目で分かるのが、中心にドンと人物がいてその周りに広大な意味の無い背景があるというものです。
ここから抜け出す最も手っ取り早い方法が、近づいて被写体がフレーム全体を覆うように撮るという事です。この時に使うのがバストショット、胸から上を写すショットです。
この場合、頭が一部切れる事は過度に恐れる必要はありません。一部切れてでもぎっしりとフレームを埋める事を優先してみましょう。
人物撮影の基本構図3:クローズアップ
人物写真におけるクローズアップは基本的には完全に顔に焦点を当てた構図になります。背景を完全に排したタイトな構図で、より親密な感じや表情の細部を表現したい時に重宝します。
眼の場所と表情に特に注意を払って画面を作りましょう。こちらを強い瞳で見つめる写真、伏し目がちに斜め下を見ている写真など、色々な描写の可能性があります。
クローズアップの撮影時にはフォーカスが特に重要になります。常に眼にフォーカスを合わせるのがセオリーです。クローズアップの場合はマニュアルでフォーカスを合わせなくてはならないことが多いでしょう。
どうでしたか?ポートレート写真については、撮り方のコツやポーズについて、人物写真のライティングも参考にしてみてください。
もちろん、撮った後のポートレートブラシセットでの編集も忘れずに。