美しい地球や宇宙の写真や映像がメディアで見られる現代、私たちは「お、宇宙の写真だ、きれいだな」と美しさに感動はするけれどもその写真が存在するという事に驚きを持つほどではないというようなリアクションをすることが多いような気がします。
その理由の一つに、「どうせなんか凄い機械を飛ばして、自動的に撮影させてるんでしょ」という思いがあります。現代の技術力の賜物で、どこにでもロボットが行っているだろうという認識です。
ただ、他の人ならいざ知らず、写真をよく撮る私たちは、良い写真はただ機械に任せておいて撮れるものではないということを知っているはずです。
実際は、素晴らしい宇宙写真や映像の中には、フォトグラファーが撮った作品が多く含まれています。
…そうです。実際に人間が宇宙に行って、ニコンのカメラを構えて撮っているのです。
アストロナウト・フォトグラファーという宇宙写真家の称号を持つドン・ペティット(Don Pettit)氏は、NASAのフォトグラファーとして宇宙飛行士としての訓練をうけ、実際にスペースシャトルに乗って宇宙で写真を撮るという信じられないようなことをやってのける人物です。
彼はインタビューなどで、宇宙写真を撮る難しさを語っています。地球上でいい写真を撮るのに苦労している私たちからすると(笑)、その困難は想像を絶するものがあります。
例えば、秒速8キロ(!)で移動している状態で被写体をスムーズに追うために宇宙船の軌道に合わせてシャッターを切るとか、無重力であることを利用した特殊のジンバルシステムとか、「普通のいつもの感覚が通じない」宇宙というところでの撮影の話は興味が尽きません。
下のビデオをちょっと見るだけでも、その面白い世界が垣間みれます。
ちなみに彼のお気に入りの被写体は、夜の地球とオーロラだそうです。
困難を乗り越えて美しい写真を追い求める写真家に賞賛を送りましょう!
もっと多くの宇宙写真を見たい方はこちらからどうぞ。