風景写真を撮り続けて気づいた事のひとつが、フィルターの重要性です。素敵なランドスケープを撮るためには、いくつかのフィルターと、それに対する知識があるととても助けになるのです。
今回は、風景写真を撮る時に有用なフィルターを紹介していきます。
1.PLフィルター
PLフィルター(偏光フィルター)は風景写真を撮る上では必須と言っていいほどのアイテムです。風景を撮りたい人がまず最初に買うフィルターかもしれません。筆者も初めて付けた時に付けるだけでグッと写真のレベルが上がった気がしたのを覚えています。
水や草などの光の反射を防ぎ、雲を際立たせ、自然のもやを写真上で軽減するなど、その有用性は多いです。デジタル一眼レフカメラを使用している人はC-PLフィルターと呼ばれる円偏光フィルターを買いましょう。
円偏光フィルターの使い方はとても簡単で、レンズに装着して回すだけで偏光のレベルを調節出来ます。円偏光フィルターはレンズに入る光の量を調節することで偏光しますので、これにより青空をとても深い色にしたりといったことが手軽にできるようになるわけです。
PLフィルターについては使い方について説明したこの記事やフィルター全般の選び方ガイドも参照していただければ幸いです。
2.NDフィルター
風景写真を志す人ならば、滝や川でスムーズに水の流れが表現されている下のような写真を見た事があるはずです。
このような効果を得るためには、カメラを三脚の上に載せ、シャッタースピードをとても遅くしなければいけません。通常の自然光の場合、ISOを下げてF値を上げてもシャッタースピードを充分に遅くできない場合が結構あります。こういった時の対策として、NDフィルターによってセンサーに入る光量を減らし、シャッタースピードを下げることができるのです。
このように露出の三角関係を自分の用途に合うように改善できるようにするというフィルターの使い方は、撮影後のレタッチでは代用できない効果です。
3.GNDフィルター
GNDフィルターとはGraduated Neutral Density Filterの略で、グラデーションフィルターとかハーフグラデーションフィルターと言った呼ばれ方もします。
要は画面を部分的に偏光させるフィルターで、前景に比べて空の占める割合が多い時などに力を発揮します。
ほとんどのグラデーションフィルターは四角い形をしているので、ホルダーを使用して装着します。ホルダーにも様々な種類があるので、これも使い勝手が良い物を選びましょう。