戦場カメラマンのジェイソン・P・ハウイさんの凄まじい生き様に迫ったドキュメンタリー映画「Hoka Hey」が、人物の伝記を扱った映画のみの映画祭、バイオグラフィルム映画祭(Biografilm Festival)で2016年6月14日に発表されます。
ハウイさんは12年間の間、コロンビア、イラク、レバノン、アフガニスタンの4つの戦場を生き延びてきた第一線の戦場カメラマンですが、アフガニスタンで脚を吹き飛ばされた英国兵士の写真がテレグラフ紙に掲載されたことで、英国防衛省から前線への同行を禁止されてしまいます。
この頃、既にアフガニスタンに4年以上住んでいたハウイさんですが、この事件を期に精神状態が下降線を辿って行き、仕事ができないような状態になってしまいます。
このままだとやばいと思ったハウイさんは「世界から逃げるために」スペイン北部の荒涼とした場所へ移住しますが、そこでも数々の戦場でひどい光景を目にしてきたPTSDに悩まされ、悪夢や憂鬱、スナイパーが狙っているのではないかというパラノイアなどに苦しみます。
数々の戦場で見た恐ろしい光景と、自分の写真に世界を変える力がないという絶望、我々一般人の想像を絶するような精神的な葛藤の中で生きていくリアルな戦場カメラマンの生き様に、報道写真の検閲、人生における情熱と選択など、色々なテーマを見る事の出来る「Hoka Hey」。映画祭でのプレミア上映と、その後の一般リリースに期待です。