キャノン・オーストラリアの企画で、6人のフォトグラファーに同じ人のポートレートを同じ場所で撮ってもらうという企画がありました。
この企画はただポートレートを撮るだけではなく、ちょっとしたひねりがあります。6人のカメラマンは、被写体となるマイケルさんについて事前に違う情報を与えられるというものです。
6人はそれぞれ、マイケルさんを「一代で富を築いた億万長者」「人の命を救ったヒーロー」「元受刑囚」「漁師」「超能力者」「元アルコール中毒」だと教えられ、ポートレイトを撮る事になります。
結果はどうなったのでしょうか。以下がビデオです。英語ですが、上記の情報だけわかっていれば十分です。
動画は、「写真家がその人をどう見ているか」が実際の被写体よりも写真を決定づける要素である、という結論で終わります。
つまり写真はただそこにあるものを切り取る物ではなく写真家のビジョンを表現をするアートなんだ、ということです。
とても面白い動画ですが、この動画は多くの議論も引き起こしました。
「写真家によって全く違う見方があるという点を証明したいなら、6人は全員同じ情報を伝えられるべきだ」
「全く違った情報を与えられたら違う写真になるのは当たり前だ」
という、企画のやりかたを疑問視する声があり、また、「同じ場所で同じ装備で同じ人を撮ったらほぼ同じものがあがってくるだろう」というようなこれに対する反対意見もあります。
また、「最後の結論の、写真家が被写体よりも重要だという結論に納得出来ない。ポートレートは写真家と被写体が一緒につくるもので、50:50としか言いようが無い」というような意見もありました。
みなさんはこの企画、どう思われますか?