防水性能のあるコンパクトカメラや一眼レフの仕様を見ていると、たまに「耐寒性能」という言葉を見つける事があります。
これを見ると、「へぇ〜寒い所でも大丈夫なんだ」くらいには思いますが、極端に寒い所に住んでいる人を除けば、氷点下何度というような寒さで撮影をする経験のある人は少数派だと思います。
スイスのフォトグラファー、アレサンドロ・デラ・ベラ(Alessandro Della Bella)さんがスイスの雪山で-25度の環境で撮影した時のカメラの状況を見た時に、初めて「耐寒性能」という言葉がどういう意味なのか分かった次第です。
デラ・ベラさんは寒い雪山で48時間、約10000枚の写真を撮ったそうですが、カメラは全く問題なく動いたそうです。
ただしレンズは少し経つと凍り付いてしまうので、何本も持っていって凍り付いたら交換し、凍ったものはヒーターの前で解凍してからまた使うというようなローテーション制にしていたそうです。
また、こういった低温化だとバッテリーは2、3時間で切れてしまうそうで、これも何本も持っていいき、充電と使のをローテーションでしのいだそうです。
つまり寒冷地での撮影は、耐寒性能のあるカメラであればカメラ自体は壊れずに動作するけれども、他に色々と問題が出るということでした。
当然と言えば当然ですが、寒冷地での撮影に行った事の無い著者は大変勉強になりました。
寒冷地の撮影に初めて赴く際は、耐寒性能のあるカメラだけでなくレンズやバッテリーの予備と解凍のためのヒーターを持っていこうと思います(笑)。
デラ・ベラさんがこの時に撮ったタイムラプスや写真はこちら⬇。