アマチュアの自然写真愛好家であるマリオ・アルデコア(Mario Aldecoa)さんは、休暇で訪れたアリゲーターファームにてワニの撮影を行っていました。
60D 、三脚、フラッシュという装備で、臨場感のある写真を撮るため近づこうと、ワニで溢れる沼から一歩下がったところで写真を撮っていたところ、近づきすぎたのかワニに機材を噛まれ、カメラ、レンズ、三脚、フラッシュ全てが水の底に持っていかれてしまいました。
命からがら逃げ帰ったアルデコアさんは翌朝沼に機材を探しに行きますが三脚さえも見つからず、全ての機材は沼の底に消えたと諦めました。
ここまでは命知らずのカメラマンがワニに機材を食われた話で終わるのですが、この話には続きがあります。
なんと、事件から8ヶ月後に、アリゲーターファームの管理人が一匹のアリゲーターの足にカメラのストラップが絡まっているのを発見したのです。
アルデコアさんの手元に戻ってきたカメラは既に殉職していましたが、中のSDカードは生きていて、ワニに食べられる直前まで撮っていた写真を見ることができました。⬇
アルデコアさんはカメラがワニに引きずり込まれた後のインタビューで、「もし動物の生態を詳しく知っていれば近づいて撮る事も可能ですが、自分の動物の扱いに自信を持ちすぎて気を抜くのはよくないと思いました」などと言っていましたが、この写真を見ると、「よくこんな状況で『気が抜ける』なあ」と笑ってしまいました。慣れというのは怖いですね〜。
ジャパンカメラでは極端な状況に置かれたカメラの生存物語を追ってきましたが、今回ワニに襲われた場合は殉職することがわかりました。今の所カメラの生存状況は以下です。
- -25度の雪山: 生存
- 嵐の中に16時間おきっぱなし: 生存
- 海の底に1年: 殉職(SDカード生存)
- ライオンに襲われる: 殉職(SDカード生存)
- ワニに襲われる(今回): 殉職(SDカード生存)