光の状態が悪くても、いい写...

光の状態が悪くても、いい写真を撮る4つのコツ

 

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風景写真家はほとんどの場合、自然光を使って撮影しています。自然光の問題は色々ありますが、例えばもっとも撮影に適した光は一日のうちに数時間しかないということが挙げられます。

また、天気も変化するので、曇ってしまったり、逆にギラギラの太陽が真上にあったりと、決してベストとはいえない光の状態の下で撮影をしなくてはいけないことは決して珍しい事ではありません。

光の状態が悪い時に、どうやって良い写真を撮るかーこれは多くのフォトグラファーの悩むテーマでもあります。

今回の記事では、そんな理想的ではない光のコンディションの時に少しでもいい写真をとるためのアイデアを紹介します。

1.その光に合う色を探す

「いい状態」の光が射している時の写真がきれいな理由の一つに、光によって鮮やかな色が浮き上がってくるからというのがあります。

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光の状態が悪いと、光が被写体の色を際立たせてくれません。なので、その代わりに現在の光の状態で引き出しやすい色のある被写体を探して撮るのです。

例えば曇っている時は、柔らかく優しい光が射します。こんな時は、光の状態が良いいわゆるゴールデンアワーの時には鮮やかな色に消されてしまう色、例えば青系や紫系の色を撮ってみましょう。

雨が降った後の葉の緑色なども、良い天気の時とは全く違った色になります。雨上がりの雰囲気を色で表現した写真は、風景写真でもポピュラーな部類に入るでしょう。

2.接写してみよう

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曇りの日にうまくいくものの一つに、接写があります。曇りの日の柔らかい影の下だと、物本来の色を収める事ができます。

マクロや接写では、色が遠くの物よりも鮮やかに写り易いという特徴があります。これを利用し、接写できそうな鮮やかな色の被写体を探して撮ってみましょう。

雨上がりに草についた水滴などは、天気の悪い日のパーフェクトなマクロ撮影の被写体です。

3.遅いシャッタースピードでゆっくり露出してみよう

曇り空の写真の大きな問題は、「どこにでもあるつまらない写真に見えやすい」ということです。

image:llukecaseyphotography
image:llukecaseyphotography

つまり個性のない写真になりがちだということですが、これを避ける為に有効なのがNDフィルターです。

風景写真で使えるフィルターガイドの記事でも触れた通り、NDフィルターは昼でも遅めのシャッタースピードが使えるアイテムです。

もちろん、どんなものでもNDフィルターを付けてゆっくりのシャッタースピードで撮ればよくなるということではありません。動きのあるもの、例えば水や雲を撮る事で動きを出したり、遅いシャッタースピードだから捉えられる微妙な色味などを出したりといったことに使います。

こういったものが加わると、面白くなかった曇りの写真に個性が加わり、意図的に面白くできたりします。

4.白黒写真にしてみる

光の状況が悪くていい色が出ないなら、色を全て捨ててしまうというのも選択肢の一つです。

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白黒写真は詩的な表現の出来るパワフルなジャンルです。実際、白黒写真の名作とされるものもカラーだったら大した事がないなと思わせるものがあるくらい、まったく別の美意識を構成しています。

風景写真で好まれるのは、普通の景色とはちょっと違った感じの写真です。白黒にすることは、悪い光をごまかすといった後ろ向きな意味でなく、また別ジャンルの表現の幅を探すというポジティブな意味もあると思います。


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