スティーブ・マッカリー(Steve McCurry)さんと言えばあの有名な「アフガンの少女」を撮った報道写真界のビッグネームです。
そのマッカリーさんが最近撮った写真がネットで炎上。Photoshopの使用についての議論を呼ぶことになりました。問題の写真はこちら⬇
この写真はマッカリーさんがキューバで撮ったもので、プリントされたものがイタリアで展示されていました。展示を見にきていたイタリアのフォトグラファーが通行人の足の部分にフォトショップの失敗を見つけ、ブログで公開したところ、ものすごい反響となり炎上状態となりました。
これをブログにアップしたイタリアのフォトグラファーは、マッカリーさんを攻撃する意図は全くなく、ちょっとした笑いのネタとしてアップしたようですが、ネットでは早速マッカリーさんの過去の作品の「魔女狩り」が始まり、過去の作品のフォトショップの使用がいくつか明るみに出されました。
フォトショップで写真を編集すること自体は写真界ではごくごく当たり前の事ですが、今回の炎上の原因はおそらく、①マッカリーさん自体が過去のインタビューで「コントラストやトーンの変更、また邪魔になっているものの編集はOKだが、写真内の要素を動かすのはよくない」という発言をしている点や、②「報道写真」や「旅行写真」というジャンルにおいてフォトショップで写真を構築するのはありなのか? という2点がある気がします。(そして大事なのは②の方でしょう)
マッカリーさんは声明で、キューバの写真のプリントの担当者がマッカリーさんの許可を得ずにやった結果こういうことになり、その責任は自分にあるという発言をしています。
しかし他の作品のフォトショップの使用についての言及はなく、これからマッカリーさんがどんな声明を出すのか、写真界全体が注目しています。
皆さんは、「報道写真」や「旅行写真」におけるフォトショップの使用についてどう思われますか?
アップデート:マッカリーさんのマグナムの同僚、アグトマエルさんがTIME誌にコメントを発表しました。こちらから翻訳とアップデート記事を読む事が出来ます。
アップデート②:マッカリーさん本人が沈黙を破り公式にコメントを発表しました。詳細はこちらから。