ジェイ・メイゼル:「見るこ...

ジェイ・メイゼル:「見ること」の楽しみをそのまま捉えるフォトグラファー

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ジェイ・メイゼル(Jay Maisel)氏と言えば数々の大きな受賞を受賞している高名な写真家で、例えば伝説のミュージシャンであるマイルス・デイビスのアルバム「Kind of Blue」のカバー写真で知られます。

メイゼル氏はその写真だけでなく、その住まいでも知られています。1966年にマンハッタンの3300平米(!)のビルを10万2000ドルの破格で買ったメイゼルさんは、その6階建てのビルを住居とし、自分の写真作品や、色々な物品のコレクションなど、自分の好きな物を所狭しと並べて生活するそのライフスタイルでも話題になりました。

今回紹介するメイゼル氏を扱ったドキュメンタリービデオでは、その有名な自宅でインタビューされるメイゼルさんのシーンがあり、この有名なお住まいの中を垣間みることができます。(ちなみに、インタビュー当時はまだここに住んでいたようですが、2015年に5500万ドルで売却し、また世間を騒がせました。)

ドキュメンタリーはこちら⬇(英語・下に寸評あり)

このドキュメンタリーでメイゼルさんは、「撮影のために準備を全くしないほうがよく、何を撮るか分からないまま外に出かけ、周りのものに影響をうけるままに撮影する冒険が楽しいんだ」という趣旨の撮影哲学を披露しています。

このドキュメンタリーでは、メイゼル氏の友人であるグレゴリー・ヘイスラー(Gregory Heisler:TIME誌のジョージ・ブッシュの写真で有名)さんがメイゼル氏についてこう語っています。

「メイゼルさんの写真は、『ものを見ることへの喜び』そのものなのです。神が彼に眼を与えたという事実がどれだけ素晴らしいかということを感じる感性が彼にはあるのです」

この言葉を聞いた時に、筆者はメイゼルさんがなぜ特別なのか分かった気がしました。(恥ずかしながら今までメイゼルさんの作品は知っていましたがどこが特別なのかいまいちピンときておりませんでした。)

最後に、このドキュメンタリーでメイゼルさんが語った言葉を。

「私の撮った写真の中で少しでも価値のあるものは、全て撮っている時にものすごく怖かった写真だ。『今撮らないとこの瞬間が逃げてしまって二度と戻ってこない』と怖くならないようなものは、大した写真にはならない。」

さあ、カメラを持って街に出て、逃すのが怖いような瞬間を撮りに行きましょう!


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