偽物のキヤノンスピードライ...

偽物のキヤノンスピードライトを見分ける方法、或はある反面教師の告白

fakecanonspeedlight

上の2つのスピードライトのどちらかが偽物です。どちらが偽物か分かりますか?

アートディレクターのクリス・ピーターセン・クローゼン(Chris Petersen-Clausen)さんは使用しているCanon 580EX II のハイスピードシンクロの調子が悪いので、キヤノンのリペアセンターに持ち込みました。

まだ買って2ヶ月程度であったこと、保証書も持っていたことなどから何も心配していなかったクローゼンさんですが、すぐ終わると思っていたリペアセンターでは、ランチ休憩に出ていた技術者が呼び戻されたり、上司に連絡を取り始めたりして簡単に終わりそうにない雰囲気に。誰も見た事の無い動作をするために原因の究明が難航し、しばらくして技術者がついに謎を解明。

クローゼンさんのCanon 580EX II 、なんと偽物だったのです。

ただこれはありふれたただの偽物ではなく、かなりよくできた偽物ででした。クローゼンさんが2ヶ月間全く気づかなかったのもそうですし、なによりキヤノンのリペアセンターの人まですぐには偽物と気づかなかったのですから。

クローゼンさんは件のスピードライトを中国のECサイトTaobaoで購入。Taobaoは激安で様々なものが買えるショッピングモールとして知られていますが、同時に偽物なども多く出回っていることも知られています。クローゼンさんも、口コミ評価の高い店舗からのみ購入する、ありえないほどの安いものは避ける、チャット機能を使い店主と話して本物である事を確認する、などの予防策をしっかり講じ、注文した後も届いたものを開封してテストショットを撮って発光することを確認してから代引きのドライバーに代金を渡すという念の入れ様でした。

それでも偽物を掴まされたクローゼンさん、後学のためにもなにか見破る方法はないものかと調べた結果、いくつかのポイントにたどり着いたそうです。

偽物のキヤノンスピードライトを見分ける方法

1.接着剤の違い

ヘッド部分の側面についているラバーを剥がすと、偽物では白く硬い接着剤の感じが残っていて、本物は白い接着剤が残っている事はないそう。

偽物ではラバーを剥がすと、白い接着剤が残っている
偽物ではラバーを剥がすと、白い接着剤が残っている
本物のラバー部分を剥がした状態
本物のラバー部分を剥がした状態

2. カメラ内からのフラッシュの設定ができない

カメラからホットシュー上のフラッシュの設定を変える事の出来る機種を使っている場合、カメラから設定を変えてみましょう。偽物の場合、この機能が使えないようです。

「外部フラッシュがオフになっています」
「外部フラッシュがオフになっています」

3.その他見た目の違い

印刷されているロゴが若干だけ薄い、電球の形が若干違うように見える等、見た目が若干だけ違う気がするという事をクローゼンさんは言っていますが、自分でも「偽物だと言われた後でも違うか違わないか微妙」くらいのものらしく、見た目で明らかに分かるというものではないようです。

結局どこで買うかは大事

と、いろいろと紹介してきましたが、明らかに安全な、名の知れた正規代理店で購入するのが一番の予防法であることは間違いないでしょう。

クローゼンさんは市場価格約5万5千円のCanon 580EX II を約3万6千円で購入し、偽物を掴まされたそうですので、その1万9千円のために偽物を見分けるための技術を養い、さらにリスクを取ってまでタオバオで買う必要があるのかという話になります。もちろん人それぞれでしょうが…


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