マクロ写真は、虫などの小さい被写体やそのデティールを写し込む写真ジャンルで、主に植物や虫など自然を主題とすることが多いです。
実際、虫や植物などの細部は普段私たちが肉眼では見れない世界なので、写真によってその世界を目にすることができるところがマクロ写真の面白さでもあります。
マクロ撮影のコツ
備品機材
マクロ撮影は基本的に接写になりますので、被写体に近づくのが前提です。近づくとフォーカスが合いずらいために、接写用のマクロレンズを使って撮影することが多いです。

さらに、カメラを安定させる為に三脚も使います。特にテレフォトレンズや遅めのシャッタースピードを使用している時は必須です。安定感を上げるためにケーブルレリーズもよく使われます。
フォーカス
十分に近づけて撮影できれば、虫であれば体の全体や、頭部などがフレームいっぱいにくるような写真を撮る事ができます。虫の体の細部は実に興味深く、小さな世界にこんな豊かなテクスチャや色があったのかと感動を覚える事も多いです。
フォーカスを見せたい所に合わせましょう。眼や、脚など面白い細部に着目しましょう。マクロではマニュアルフォーカスが基本です。最初からAFをオフにしておいたほうが良いかもしれません。
背景
背景はマクロ撮影でも重要な要素です。撮りたい虫が暗めの色である場合は明るめの背景を選んで被写体を浮き上がらせたりといった工夫が必要です。

背景から被写体を浮き上がらせるには被写体深度を浅くして背景だけをぼかすのが一番の方法です。カメラのF値を下げて撮影しましょう。
被写体に光が当たっていて、背景が暗い状態をつくるのも被写体を目立たせる方法の一つですが、自然の中で撮っているとどうしても全てに太陽光が降り注いでコントラストが作りにくい時もあります。そういう時にマクロ写真家が活用している技として、紙切れや布切れを被写体の後ろに持って来て簡易スタジオ効果を作ってしまうというのがあります。サイズの小さいマクロ撮影だからこそ、お手軽にできてしまう小技です。
構図
他の全ての写真と同じではありますが、シンプルに保つのが一番です。見せたいところひとつが入っていればOKで、マクロの場合は詰め込むと特にカオスな写真になってしまいます。
あとは上記のように、被写体深度を浅くして、なるべく背景から被写体が浮き立つような構図にして被写体に視線が集まるように工夫しましょう。