風景写真を撮る人にとって、PLフィルターは必需品です。おそらく風景写真家が一番最初に買うフィルターもPLフィルターでしょう。もし風景写真が好きな人でまだ持っていない方はひとつ持っておいて損はないと思います。
PLフィルターの原理と効果
基本的には、PLフィルターは草や水などの光の反射を抑たり、雲を際立たせたり、画面のもや・かすみを抑える効果があります。丸いフィルタースレッドがつく通常のレンズでは、サーキュラーPLフィルター(サーキュラーPL・C?PLフィルター)というものを使います。サーキュラーPLはとても使いやすく、フィルターを回すだけで偏光の具合を調節できます。
原理的には、PLフィルターは特定の光がレンズに入るのをブロックする事で偏光します。フィルターを回す事で、どの光がレンズに入り、どの光がブロックされるのかを調節していることになります。
したがって、青空をより深いブルーにしたり、反射を強くしたり弱くしたりということがフィルターを回す事で可能になるわけです。
PLフィルターを使う時に注意したいこと
ひとつ覚えておいて損はないのは、何時に撮るかということがPLフィルターの効果をかなり左右するということです。例えば同じ晴れの日に撮影するにしても、太陽が40度の位置にあるのか、真上にあるのかということで変わって来るということです。極端なケースだと、PLフィルターの効果がなくなることもあります(=フィルターをつけていない状態で撮った写真とほとんど見た目が変わらないことがあります)。
これに関して役立つ情報は、太陽とレンズの角度が90度の時にPLフィルターの偏光力が最も発揮されるという事です。したがって、太陽が自分から真ん前にいるときと真後ろにいるときはフィルターでの偏光の効力が最も低いということになります。
また、広角レンズ(24mm以下)をPLフィルターと使うときは、空が半分灰色で半分青のような汚らしい色になることがありますので注意しましょう。
光が反射しやすい場所に効果的
PLフィルターの強みの一つが、反射しやすいところで反射を抑えて撮影ができるという点です。下の例は、水面に反射して映り込みがあります。
PLフィルターの使い方によっては、これを消して、より引き締まった質感を作る事ができます。
ここまでお話してきたように、PLフィルターはとても便利なツールです。おすすめのPLフィルターは例えばB+W 77mm Kaesemann Circular Polarizerがありますが、他にブランドで言うとTiffenやHoyaもオススメです。PLフィルターを買うときの注意点としてはサイズを間違えないようにすることです。サイズを確認してから購入しましょう。
source:photographylife